「火花」又吉直樹著
2017年 12月 14日
芥川賞受賞で話題になった頃には近所の図書館では予約100人以上待ちでしたが、さすがに今は普通に本棚に並んでいたので、借りてみました。
お笑い芸人たちの日々を描いた小説。
北野武監督「アキレスと亀」を思い出しました。
映画では芸術、この本ではお笑い。一つの道にのめり込んでいき、考えて、突き詰めていく人の姿は狂気的でもあり、圧倒的なパワーに満ちている。けれど外から断片的に見ているとそれは滑稽にも見える。そう、本文にもあったけれど、生きていることそのものがお笑いのような、コメディのような。すべてを賭けて真剣にやってるのに、お笑いのような。
若手お笑い芸人の奮闘記、として見れば軽く笑えるのかもしれないけれど、なんだか最後はどうしようもなく切なくなっちゃいました。
by studio-yaya | 2017-12-14 22:32 | 本