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映画「うまれる」

前々から話題になっていたけど、見に行く機会がなかなか無くて。やっと我が町の市民会館での上映会があったので、子供達も連れて見に行ってきた。

涙なしには見られない感動のドキュメンタリー作品、みたいな評判を聞いていたのだけど、大げさに悲しみを誘うようなものではなく、それぞれの境遇を受け入れて生きていく人たちの力強い姿をそのまま映したものだった。

子供達が語る胎内記憶、「子どもは親を選んで生まれてくる」という説。
そんな出産や生命の神秘に触れつつも、この映画で面白いのは、子供を授からなかった女性も登場するところ。不妊治療クリニックで働く看護師の女性は、9年の不妊治療を経ても子供を授からなかった。自分には授からず、弟たちには子供が生まれ、職場である産婦人科には中絶のために訪れる女性もいる。「子供は親を選んでくる」なんて言うけど、本当?と思ったそうだ。どうして赤ちゃんが来ても中絶する女性がいて、私のところには来てくれないの?と。
そんな思いを乗り越えてきた女性もいる。

そして、家庭に問題があり、家族を持つことや親になることに葛藤を持つ夫婦の姿もおもしろかった。実感ないな~という夫の姿は多分世界中どこでも同じ(^^; でも不器用ながらも妻を思い、父になろうと頑張っている様子が滑稽でもあり微笑ましくもあり。
営業職で全国を出張で飛び回る夫、会社に相談したら「出産に立ち会ったら売り上げ上がるのか?」と炎上必死の言葉を上司から浴びせられてた(-_-; でも、お仕事休みの週末に陣痛が始まり、出産に立ち会えてた。
(ちなみに映画のHPによると、この夫は出産に理解のないこの会社を辞めたそうだ(^^;)

泣けたのは、花火のアニメのところかな。。。出産予定日にお腹の子の心音が止まってしまったというご夫婦の話の後に流れたアニメ。死産を経験し、どうにか気持ちを落ち着かせようとしているのに、妊娠している女性を見たらつらくて泣き崩れてしまう場面。私は幸いにも死産や流産を経験していないけれど、想像するだけでもその悲しみは恐ろしく深いと思うから。


大抵の子は普通に生まれて普通に育つ。でもそれはやっぱり普通のことじゃなく、奇跡の積み重ねだよなぁ、と映画を見てあらためて思った。

by studio-yaya | 2015-04-25 23:29 | 映画  

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