ALS、で思い出したこと

ALSというと、何年か前に出会った女性を思い出す。
大学を卒業して一人暮らししながら働く彼女は、障害者の自立支援など福祉関係の仕事をしているということだった。英語も話せる彼女は海外旅行の思い出話なんかを面白おかしく話してくれた。ペットのオカメインコ写真を後で送ってくれた。



どこがALSと関係あるのか、って?



その女性がALS患者だったのだ。


ちょっと前のことなので記憶があいまいだけど、ちょっと書いておこう。


一人暮らししているけれど、体の自由が効かないのでいつもヘルパーさんが交代でついていてくれる。私が会ったその日も、ヘルパーさんに車椅子を押してもらって店に到着、バーの狭い店内にマスターや他のお客さんの手を借りて車椅子を持ち上げて入ってきた。
歩けないから車椅子。呼吸器が弱っているから酸素ボンベ。それでも、サポートを受けながら一人暮らしして仕事して。そんなパワフルで聡明な女性だった。

呼吸器のバッテリーが長時間持たないくて、そのバッテリーや酸素ボンベの持ち時間のことがあるから、長時間の外出を控える患者さんもいるとか。彼女はバッテリーを3つ揃えて長時間の外出にも備えていた。
24時間誰かのサポートが必要、というのはなかなかしんどうそう、と思った。トイレやお風呂、その他にもきっとちょっとしたことで人手が必要になったりして、ヘルパーさんの手を借りなくてはならない。プライベートな一人暮らし空間に常に誰かがいる状態は人によってはストレスになりそうだ。でも彼女は同行してくれたヘルパーさんの手を借りながら暮らしている。私が会った時も、ヘルパーさんに偉ぶって命令するでもなく、へりくだってお願いするでもなく、すごく自然な感じだった。



その彼女はALSを子どもの頃に発症したんだったと思うけど、50代以降に発症するケースが多いようで、今も原因不明、治療方法も分からない難病だ。
頭は正常なまま、徐々に体の自由が奪われていき、呼吸すら自力でできなくなる。それは恐ろしいことだと思う。体が動かなくて大変、という物理的な不自由ももちろん大変だけど、病気が進行していくのをまともな頭で認識しながら暮らしていくのは精神的に相当しんどいと思う。



アイスバケツチャレンジで突然注目を浴びたALS。
氷水をかぶるかどうかはともかく、そういう病気があること、今も治療法が見つかることを願いつつ日々を過ごす患者さんがいること、治療法を探る研究者がいることを広く知らしめるきっかけになったのなら良いと思う。

ただのバカ騒ぎになってないか?氷水とALSと何の関係があるのか?って批判的な人もいるようだけど。
何だっていいじゃん。ある病気について知らしめることができて、普段より多く寄付金が集まったのだもの。
ちなみに山中教授はノーベル賞前には研究資金集めのためにマラソン走ったりしたよね。マラソンとiPS細胞は多分関係ないけど。


多くの有名人が参加しているこのチャレンジ。それぞれが趣旨を理解して、多くの人に伝えるべく、自分とは違う分野の人を指名したりしているのが素晴らしいと思う。



こうして集まった寄付金によって、治療法が見つかるのを願います。
また、患者さんが生活の中で感じる不便が少しでも減るよう、周囲の理解が増すよう、願います。
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by studio-yaya | 2014-08-22 23:14 | 日々のできごと | Trackback | Comments(0)  

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